コラム

お風呂の排水口つまりはなにが原因?原因の調べ方と簡単に出来る解消方法を解説!

お風呂の排水口の内部は汚れや異物が溜まりやすくなっており、放っておくとつまりが発生することがあります。排水口つまりが発生した際は、業者に依頼する前に自分で対処してみましょう。

やり方を知っていれば簡単につまりを解消することが出来、費用も安く済ませられます。お風呂の排水つまりを自分で対処するために、原因の調べ方と簡単に出来る解消方法を知っておきましょう。

お風呂の排水周りの構造を把握しよう

はじめにお風呂の排水周りの構造について把握しておきましょう。お風呂場の排水口には、浴槽の排水栓と浴室の排水口の2つがあります。それぞれの排水口から延びる配管は浴室の下にある排水トラップに繋がり、その奥に下水に通じる排水管があるという構造が一般的です。

排水トラップは排水口と排水管の間に水を溜めておく構造のことです。溜まった水が蓋となり、排水管に充満する悪臭や有害ガスの逆流を防いでいます。排水トラップの配管は、水が溜まりやすいようにわざと屈折させていることが特徴です。しかし、同時に汚れや異物も滞留することになるので、つまりも発生しやすくなります。

お風呂で排水口つまりを起こす4つの原因

お風呂の排水口にはつまりの原因となるさまざまなものが流れ込んでいきます。髪の毛や皮脂、石鹸カスなども排水口をつまらせる原因です。

1. 髪の毛

お風呂の排水口つまりの原因として最も多いのは髪の毛です。髪の毛は水に溶けることがないため、排水口内で絡まると別の異物や汚れを巻き込んで塊になってしまいます。

髪の毛が原因の排水口つまりには市販の液体パイプクリーナーが有効です。パイプクリーナーに含まれる成分によって髪の毛を溶かし、再び水が流れるようにすることが出来ます。

2. 皮脂や垢

身体から剥がれ落ちた古い皮脂や垢もつまりの原因です。目で見ることが難しいのであまり気になりませんが、長い時間をかけて排水管内に付着し続けると水の流れを圧迫することがあります。

皮脂や垢によるつまりの解消には液体パイプクリーナーのほか、重曹とお酢を使用した清掃方法も効果的です。詳しくは記事の後半で解説をしているのでご確認ください。

3. シャンプーや石鹸のカス

排水口に流れたシャンプーや石鹸のカスも排水口の中に溜まります。とくに排水管内に髪の毛が絡まっていると非常に厄介です。髪の毛が石鹸カスを絡めとり、ドロドロの塊を作ることもあります。

石けんカスの除去にも液体パイプクリーナーや、重曹とお酢の組み合わせが効果的です。

4. 固形物

排水口に固形物を落としてしまった場合、はじめは異常がなくても徐々につまりを引き起こすことがあります。排水管内の固形物に髪の毛や汚れが絡み付くことが原因です。水が流れるから大丈夫とは思わず、取り除けるのであれば早めに除去しておきましょう。

お風呂で落としやすい固形物には詰め替え洗剤の封やカミソリの刃、アクセサリー、子供のおもちゃなどがあります。配管の奥まで流れてしまった場合は自力で除去することは困難です。その際は早めに業者に依頼し、取り除いてもらいましょう。

排水口つまりの場所を特定しよう

お風呂の排水口がつまってしまったら、まずはどの場所でつまりが発生しているのかを特定しましょう。場所を特定することでその後の対策も立てやすくなります。

排水トラップのパーツを外して水が流れるか確認する

排水の流れが悪いと感じたときにまずやるべきことは、排水トラップのパーツを取り外して水を流してみることです。排水トラップの中でも排水口付近にあるパーツは素手で取り外しが出来ます。

取り外しが出来る排水トラップのパーツ例
● 排水口カバー
● ゴミ受け(へキャッチャー)
● 封水筒
● 排水ピース

パーツを取り外した状態で通常通り水が流れるのであれば、つまりの原因はパーツの汚れにある可能性があります。排水トラップのパーツを洗浄するだけでつまりが解消されるでしょう。

排水トラップのパーツを掃除する

排水トラップのパーツを清掃する際は以下の道具を用意しましょう。

● ゴム手袋
● 洗浄スポンジ
● ブラシ
● 歯ブラシ
● 割り箸
● ピンセット

封水筒や排水ピースはぬめりが付着していることが多いので、ゴム手袋を着用して作業しましょう。ブラシや洗浄スポンジを使い、パーツの汚れ、ぬめりを落としていきます。細かい隙間は歯ブラシでの洗浄が効果的です。

パーツの掃除と共に、出来る範囲で排水トラップ内の掃除も行いましょう。排水トラップ内には髪の毛やゴミが溜まっていたら、割り箸やピンセットを用いて取り除いてください。

排水トラップの掃除で解消されないときは排水管に原因がある

排水トラップのパーツを外しても水の流れが改善されない場合、もしくは排水トラップの清掃をしても変化がない場合は、原因がさらに奥にあると推測出来ます。

つまりの原因が排水トラップの奥にあったとしても、正しく対処すれば自分で解決することも出来ます。業者に依頼をする前に、まずは自分の手でつまりの解消を試みてみましょう。

お風呂の排水口つまりを簡単に解消する5つの方法

お風呂の排水口つまりを簡単に解消出来るおすすめの方法を5つ紹介します。専用の道具が必要な方法もありますが、いざというときに備えて準備しておくとよいでしょう。

1. 液体パイプクリーナー

排水口のつまりを解消する方法

排水口つまりの解消で一番お手軽な方法は液体パイプクリーナーの使用です。液体パイプクリーナーには配管内の汚れを溶かし、水を流れやすくさせる効果があります。使い方は排水口に液体をそのまま流し込むだけなので、とても簡単です。

ただし、液体を流し込んだ後に長時間放置してしまうと、せっかく溶けた汚れがまた凝固してしまうことがあります。液体を流してから30分程度放置した後、排水口に水を注ぎ入れて汚れを洗い流しましょう。

液体パイプクリーナーの使い方
1. ゴミ受けや封水筒など、排水トラップのパーツを外す
2. 排水口に液体パイプクリーナーを注ぎ入れる
3. そのまま30分程度放置する
4. 排水口に水を注ぎ、汚れを洗い流す
※液体パイプクリーナーを使用する場合は製品説明を確認し、正しい使用法で利用してください。

2. 重曹とお酢(クエン酸)

重曹とお酢を使った排水口周りの掃除もつまりの解消に効果的です。重曹とお酢を混ぜ合わせると化学反応が起こり、しゅわしゅわとした炭酸の泡が発生します。この泡が排水口の汚れを浮かし、綺麗に洗い流すことが出来ます。

掃除の方法ははじめに排水口周りに重曹を振りかけ、その上からお酢を振りかけます。その際は重曹2に対してお酢1の割合での使用が目安です。炭酸の泡が発生したら30~60分程度放置し、最後に水で洗い流してください。

重曹とお酢を使用した洗浄方法は、化学洗剤を使用しないエコな掃除方法として注目されています。お酢のニオイが気になる方は、代わりにスーパーでも購入出来るクエン酸でも代用可能です。

重曹とお酢(クエン酸)を使った清掃方法
1. 排水口の周りから中まで満遍なく重曹を振りかける
2. 重曹の上からお酢(クエン酸)を振りかける
3. 炭酸の泡がしゅわしゅわの状態になったら30分~60分程放置する
4. 最後に水で綺麗に洗い流す

3. ラバーカップ

ラバーカップを使って排水口のつまりを解消する方法
トイレがつまったときに活躍するラバーカップは、お風呂の排水口つまりでも使用することが出来ます。やり方はトイレで使用するのと同様、ゴムカップを排水口に当てながら押し込むだけです。

ラバーカップによる吸引には、異物を吸い上げるだけではなく、排水管内の汚れを除去する効果もあります。浴槽で使用する場合はゴムカップが隠れるくらいまで水を張って使用すると効果的です。

ラバーカップの使用方法
1. 隙間ができないようゴムカップを排水口に対し垂直に当てる
2. 力を入れて一気に押し込み、ゆっくり丁寧に引く
3. つまりが解消されるまで繰り返し吸引する

4. 真空式パイプクリーナー

真空パイプクリーナーもラバーカップと同様に排水管のつまりの原因となる汚れや異物を吸引するための道具です。こちらはポンプの圧力を利用しているため、その吸引力はラバーカップよりも優れています。

使い方も簡単で、ゴムカップを排水口に密着させてハンドルを引き上げるだけです。また、ラバーカップのように水を溜めなくても十分な吸引力を発揮することが出来ます。

真空パイプクリーナーは、ホームセンターで2,000円前後で購入可能です。ラバーカップか真空パイプクリーナー、どちらか1つは用意しておくとよいでしょう。

真空パイプクリーナーの使用方法
1. ハンドルを押し込んだ状態でゴムカップを排水口に密着させる
2. ハンドルを引き上げ排水管の中身を吸引する
3. つまりが解消されるまで吸引を繰り返す

5. ワイヤー式パイプクリーナー

ここまでに紹介した方法を試してつまりが解消されない場合、最後の手段としてワイヤー式のパイプクリーナーを使用しましょう。長いワイヤーの先端にブラシが付いた清掃器具で、細い配管の奥を直接洗浄することが出来ます。

排水口からワイヤーを入れ、ブラシがそれ以上先に進まなくなった地点がつまりの発生箇所です。手元のワイヤーを捻ることで先端のブラシが回転するので、汚れや異物をかき出すことが出来ます。

ワイヤー式パイプクリーナーはホームセンターやネット通販で購入することが出来、価格は2,000円前後です。家庭用の製品であれば小さいので、家にあっても邪魔になりません。

ワイヤー式パイプクリーナーの使用方法
1. 排水口からブラシを入れ、ワイヤーを伸ばして奥に進める
2. 手元のワイヤーを捻ってブラシを回転させ、汚れをかき出す
3. 少しずつ水を流しながら、つまりの除去を確認する

お風呂の排水口つまりを予防する3つの方法

お風呂の排水口は普段からこまめに清掃をすることでつまりを予防することが出来ます。お風呂掃除の際にひと手間加えて、排水口内も綺麗に保つようにしましょう。

1. 排水トラップのパーツをこまめに掃除する

ゴミ受けや封水筒など、排水トラップのパーツはこまめ洗浄しましょう。排水トラップは常に水が溜まっているため、汚れやぬめりがこびり付きやすくなります。放置するとつまりの原因となるだけでなく、雑菌が増殖して衛生的にも問題です。

2. 定期的に液体パイプクリーナーを使う

液体パイプクリーナーを定期的に使用して、排水口内部を洗浄しておきましょう。実際に排水口がつまってから使用しても、汚れが強固で十分な効果が得られないことがあます。汚れが強固になる前から液体パイプクリーナーを使用しておくことで、高い予防効果が期待出来るでしょう。

3. ゴミ受けにヘアキャッチシートを被せる

髪の毛や異物が流れ込むことによるつまりを予防する手段としてはゴミ受けにヘアーキャッチ用のシートやネットを被せることが効果的です。使い捨てのため、髪の毛やゴミが溜まったらそのままゴミ箱に捨てることが出来ます。

ゴミ受けに髪の毛を溜めたままにしておくと虫が湧いてしまうこともあるので、これらの道具を活用して排水口周りを清潔に保ちましょう。

日ごろのお手入れでお風呂の排水口つまりを防ごう

お風呂の排水口つまりは髪の毛や皮脂汚れ、石けんカスなどが原因となって発生します。パイプクリーナーなどの道具を用いれば自分の手で解決出来ることも多いですが、つまりが発生しないよう予防を徹底することも大切です。日頃からこまめに排水口をお手入れし、清潔に保つよう心がけましょう。

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